糖尿病とは、膵臓から分泌されるインスリンというホルモンが相対的あるいは絶対的に不足し、“血液中に糖分が余っている”=“高血糖”になる病気です。私たちにとって糖分は大切なエネルギー源の一つです。しかし、体内でインスリンが不足している状態では糖分をエネルギーとしてうまく使うことができません。高血糖の状態が長期間続くことで、全身の血管や様々な臓器に障害が引き起こされます。
・糖尿病に関する専門診療をご希望の方
・当日でも予約を取得し、時間を有効にお使いになられたい方
・誠実な医療を、快適な環境で受けられたい方
・“尿に糖が出ている”、“血糖値が高い”など健康診断で糖尿病が疑われた方
・インスリンをはじめとする“注射治療”を行なっている方
・糖尿病専門医や認定看護師、サポートチームによる専門的なケアをご希望の方
・定期的に糖尿病の合併症の検査を必要とされる方
・風邪やインフルエンザ、嘔吐や下痢など急な病気の際の血糖値の管理に不安がある方
・高血圧や高脂血症など様々な併存疾患でも治療中の方
・1型糖尿病の方
・尿糖や尿蛋白の有無(尿定性検査)
・血糖値の測定
・ヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)測定
・血清クレアチニン濃度の測定(腎臓の機能検査)
・尿微量アルブミン、尿蛋白濃度の測定(腎臓の機能検査)
・感覚障害の検査(神経障害の検査)
・振動覚の検査(神経障害の検査)
・RR間隔変動係数(自律神経障害の検査)
・足関節/上腕インデックス検査(ABI:動脈硬化の検査)
・頸動脈超音波検査(動脈硬化の検査)
・心電図
・腹部超音波検査
・インスリン分泌能検査(自己のインスリンの分泌能を評価します)
・膵島関連自己抗体検査
・骨密度検査
・各種感染症検査
・がん検診
・がんリスク検査(自由診療)
糖尿病の治療状況が安定せず、慢性的に高血糖の状態が持続すると様々な合併症が起こります。神経障害や網膜症、腎臓の機能低下が3大合併症として有名ですが、ほかにも、全身の太い血管に動脈硬化を引き起こすことで、脳卒中や心筋梗塞の原因となることが知られています。これらの合併症は、早い段階で適切に治療を行なうことができれば、合併症をお持ちでない方と同様に、不自由のない生活を送ることができます。しかし、合併症がどんどん進展すると、治療によっても完全に症状をおさえこむことは難しくなり、食事の制限や運動の制限など日常生活にも様々な支障が生じてきます。糖尿病の治療では、普段の血糖値や血糖値の指標であるヘモグロビンエーワンシー(HbA1c)を目標値以内に維持することで、合併症を悪化させないようにすることが大切です。
ひとくちに神経障害といっても、症状の出現の仕方には、様々なパターンがあります。
軽症であれば、何も症状を感じないという場合もありますが、
適切に血糖値をコントロールできていない状態が続くと、徐々に症状が進行(悪化)していきます。
治療に関しては、血糖値を適切に管理することが最も重要となりますが、
強い痛みやしびれに対しては、様々な種類のお薬を組み合わせて服用して頂くことで症状が軽減することが期待できます。
◎こんな場合は専門医療機関で相談しましょう
“いつも靴下を履いている感じがする”
“足の先(つま先、足の甲や足の裏)が正座した後のようにしびれる(痛い)”
“足の先をケガしてもあまり痛みを感じない(低温やけどに気がつかない)”
“最近、急に足のしびれが強くなった”
眼の病気というと“白内障”をイメージされる方が多いと思いますが、
糖尿病で生じる眼の合併症は“網膜症”という病気です。
“網膜症”は、網膜にある微小な血管が障害されることで生じ、
進行すると網膜出血から視力の低下や視野の障害を起こします。
早期であれば、適切に血糖値をコントロールすることで、網膜症の改善も期待できます。
しかし、病状が進行し、適切な治療を行なわないまま放置すると失明する危険性もあります。
普段から血糖値を良好な状態に保つことはもちろん、
血糖値が安定している方でも年に1度は眼科で検査(眼底検査)を受けることが大切です。
当クリニックにおきましても、近隣の様々な医療機関と連携し、
眼の診察の結果にもとづき、適切な糖尿病の治療をご提案いたします。
◎こんな場合は専門医療機関で相談しましょう
“糖尿病で治療中であるが1年以上眼の診察(眼底検査)を受けていない”
“最近、急にものが見えづらくなった”
腎臓は、体内の水分量の調整や老廃物の排泄を行うほか、
血圧や骨の密度の調整、造血(血液を造る働き)にも関わる生命維持に不可欠な臓器です。
長期にわたる高血糖は、こうした腎臓の働きを徐々に低下させ、
初期には足のむくみ程度の症状ですが、進行すると腎臓だけの問題でなく心不全や意識レベルの低下も起こします。
したがって、高度に糖尿病性腎症が進行すると、
血液透析に代表される腎代替療法が長期にわたり必要となり、日常生活にも大きな支障をきたします。
糖尿病性腎症の悪化を防ぐためには、血糖値を良好な状態に保つことはもちろん、
血圧や悪玉コレステロール値(LDLコレステロール値)、尿酸値などの指標も適切に管理していくことが大切です。
◎こんな場合は専門医療機関で相談しましょう
“健診で血糖値の異常のほかにも、尿たんぱくが出ていることを指摘された”
“糖尿病で治療中だが、最近急に足のむくみがひどくなってきた”
“血液検査で腎臓の数値(血清クレアチニン値)が年々悪化してきている”